着床前診断の内容の続きとなり、前回の記事はこちらよりご覧ください。
着床前診断(PGS)の流れ

全体の流れに関して、途中までは通常の体外受精と同じとなります。
グレードでは胚盤胞の外観から良好なものの見極めをしていますが、着床前診断(PGS)を行うとさらに、外観からはわからない胚盤胞の内部(遺伝子や染色体)の検査ができるようになります。
上記の図で説明をすると、着床前診断(PGS)を行わない場合にはグレードの良好な4つの胚から選んで移植をすることになり、例えば2回移植をした両方が実は染色体異常のある胚盤胞で着床がしなかったり流産になってしまうという可能性もあります。
一方、着床前診断(PGS)を行うことで、グレードの高い4個の胚盤胞から染色体異常のない2個の胚盤胞を最終的に得ることが可能となります。
これにより、移植の成功確率が上がり、体力的、精神的、時間的、金銭的な負担をも下げることに繋がります。
一点留意すべき点は、グレードは良好であっても遺伝子もしくは染色体の異常が判明することがありますので、通常よりも移植に使える胚が減ることがいえます。
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